Adobe Fireflyで動画の背景を自動削除する方法【2026年9月新機能】

Adobe Fireflyに、動画の背景を自動的に削除する機能が追加されました。

2026年9月に追加された「背景を削除(Remove background)」では、動画内の人物などをFireflyが認識し、クリップ全体から背景を取り除くことができます。

これまで動画から人物を切り抜く場合、クロマキー撮影を行ったり、After Effectsなどでマスクやロトスコープ処理を行ったりする必要がありました。

Fireflyでは、この作業をWebブラウザー上から実行できます。2026年10月現在、Firefly動画エディター自体はBetaとして提供されています。

動画背景削除の仕組み

Fireflyの背景削除では、選択した範囲の最初のフレームから1人または複数の被写体を認識します。

その被写体を維持しながら、動画全体に対して背景削除処理を適用します。

つまり、フレームごとに人物を指定してマスクを作るのではなく、最初に認識した被写体をFireflyがクリップ内で追跡していく仕組みのようです。

背景を削除する手順

操作はかなりシンプルです。

  1. Adobe Fireflyを開く
  2. Firefly動画エディターで動画編集を選びます
  3. 背景を削除したい動画クリップをタイムラインに追加します
  4. 右クリックで「Remove background」を選びます
  5. ProPertiesのRemoveBackground をONにします

処理が開始され、完了するとキャンバス上の動画に背景削除結果が反映されます。
また、「背景を削除」のON/OFFを切り替えることで、元映像と処理後の映像を簡単に比較できます。

実例

実際にやってみた結果です。

映像

※背景を削除した部分は黒にしています。
最初に元の動画が流れ、そのあとに背景を除去したものになります。


トリミングした動画では少し注意

興味深い仕様として、動画をあらかじめトリミングしている場合があります。

Adobeの説明によると、背景削除そのものはクリップ全体に適用されますが、被写体の判定には「トリミングした範囲の最初のフレーム」が使われます。

そのため、動画の途中から人物がはっきり映る場合などは、背景削除を実行する位置によって認識結果が変わる可能性があります。

背景との差が分かりやすく、人物全体が確認できるフレームから処理を開始すると扱いやすそうです。

After Effectsのロトスコープは不要になる?

ここは用途によって変わります。
Fireflyの大きなメリットは、マスクを細かく作成しなくても、自動処理で背景を取り除けることです。
SNS動画、プレゼンテーション用動画、仮編集、簡単な合成などでは、かなり便利な機能になりそうです。
一方、髪の毛、モーションブラー、半透明素材、被写体と背景の色が近い映像などでは、どの程度正確に切り抜けるかが重要になります。
CMやVFXなど、エッジを細かく管理する必要がある映像では、After Effectsなどによる調整が引き続き必要です。(現時点では)

書き出しもFireflyから可能

処理した動画はFirefly上でそのまま編集を続けられます。
Adobeの公式ドキュメントでは、右上の「ダウンロード」からMP4として書き出すこともできます。
つまり、

動画を読み込む
↓
背景を削除する
↓
別の背景や素材と組み合わせる
↓
編集する
↓
書き出す

という作業をFirefly動画エディター内で進められるようになっています。

まとめ

Fireflyの動画背景削除で注目したいのは、単に「AIで背景を消せる」という点だけではありません。
これまで画像生成を中心としていたFireflyの中で、動画素材そのものを編集する機能が急速に増えている点です。
2026年8月には音声録音やAuto Reframe、9月には動画背景削除が追加されており、Fireflyは徐々に「生成AI」から「AIを組み込んだ動画制作環境」へ広がっています。
特に気になるのは、人物の髪、細い物体、激しい動き、複雑な背景でどこまで正確に処理できるのか。
このあたりは、実際の映像制作で使えるかどうかを判断する重要なポイントになりそうです。

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