AIは創造性という面で大変期待できるツールです。実際にクリチティブ分野では実用性が高まってきており、今後の進化が大いに期待されています。特に映像制作、コーディングという分野は私の主な業務の分野であり、協業あるいは効率化のツールとしての活用が非常に期待できます。
以下の記事は、コーディング、映像制作の実例です。
では、AIを使って創造的な活動を行うということを考えてみます。まずは、映像制作の部分からみていきましょう。
どんな映像が創れるのか?
現在のAIは、テキストや画像から多様なスタイルの映像を生成できます。大きく分けると以下のようになります。
- 写実的な映像(実写風) 🏙️
- ドローンで空撮したかのような都市や自然の風景。
- 街を歩く人物や、カフェでくつろぐ様子など、日常の一コマ。
- 現実には撮影が難しい、歴史的な風景や宇宙空間の再現。
- 創造的・非現実的な映像(アート・ファンタジー) 🎨
- 絵画が動き出すようなアニメーション。
- ガラスでできた動物、雲の上の古代遺跡など、物理法則を超えた幻想的な世界観。
- 特定のアーティストの画風(例:ゴッホ風、浮世絵風)を模倣した動くアート作品。
- モーショングラフィックス ✨
- テキストやロゴがスタイリッシュに動くアニメーション。
- 製品やサービスの紹介で使われる、図形やアイコンが動くインフォグラフィック映像。
- 既存映像の加工・変換 🔄
- 撮影した動画の雰囲気をアニメ風やSF風に変える。
- 動画内の一部(背景や服装など)だけを別のものに差し替える。
AI映像制作の「できること」「できないこと」
技術の進化は目覚ましいですが、まだ万能ではありません。現状の長所と短所を理解しておくことが重要です。
できること (👍 強み) | できないこと (😥 課題・限界) |
アイデアの高速な具現化 テキストから数分で映像のプロトタイプを作成できる。 | 長時間の整合性維持 数分にわたる動画で、登場人物の顔や服装が途中で変わってしまうことがある。 |
物理法則を超えた表現 現実では不可能な、想像力豊かな映像をゼロから創り出せる。 | 複雑な物理演算 物がぶつかる、水が跳ねるといった、精密な物理シミュレーションは不自然になりがち。 |
圧倒的なコスト削減 大規模なロケやCG制作が不要になり、制作費を大幅に抑えられる。 | 細かな動きの制御 「指を少しだけ曲げる」といった、非常に繊細で具体的な指示の完全な再現は難しい。 |
無限のバリエーション 同じ指示でも、多様なパターンの映像を次々と試すことができる。 | 文字・ロゴの正確な表示 映像内に特定のテキストやロゴを意図通りに、かつ安定して表示させるのは苦手。 |
※重要な注意点: AIが学習したデータによっては、著作権や肖像権を侵害するリスクがゼロではありません。また、ディープフェイクのような倫理的な課題も常に考慮する必要があります。
著作権について
まず、生成AIによって作られた成果物について、
原則として、著作権は発生しないと解釈されています。ただし、AIが生成したものについて人間が何某かの手を加えたもの、プロンプトの設計において細かい指示や具体的なものを詳細に指示し作り込んだような場合や、動画におけるカット割りの構成やストーリーなどの演出的部分についてもこれに含まれません。
生成時に使用するモデルのライセンス
画像生成、動画生成に置いては、使用するモデルのライセンスが大きく影響します。
モデル自体が公開されている場合、その公開のライセンスに従います。オープンモデルと言われるものは自由に利用できますが、商用においては制限されている場合もありますので、個別に確認が必要です。
クラウドサービスで生成する場合、運営会社の利用規約、あるいは公開されているモデルの利用規約が適用されます。
また、LoRAといった追加学習のデータを使用する場合は、それぞれのLoRAにライセンスがありますので確認しておく必要があります。
学習時に使用するデータのライセンス、著作権、肖像権等については公開されていない場合もありますので、注意が必要です。